さらば、すべてのエヴァンゲリオン。
ありがとう、すべてのエヴァンゲリオン。
※この記事にはネタバレを含みます。観劇予定の方は観劇後に読むことをおススメします。まず初めに。エヴァンゲリオンという物語の結末としては、これ以上ない着地点だったんじゃないかと思う。
前作、Qの続きから始まり、前作までの疑問点などをあらかた回収し、補完計画の詳細やらなにやら、綺麗に説明してくれていた。
もちろん、エヴァらしい難解な説明の仕方ではあるものの、これまでの内容を把握していればおおむね理解できるものだった。
Qでのミサトさんの言動の真相も判明したりと、うまくまとめられていた。
以下、ざっくりとしたあらすじと、その都度思ったこととか。順番前後してる部分も多いかも。記憶が曖昧。
前半、生き延びた人々の暮らす第三村。驚いたのは、トウジが生きていたこと。前作のあのシャツはやはり工作であったとみるべきか。
そんなトウジはヒカリと結婚していて、ツバメという娘までいて。
さらにはケンスケも。アスカにケンケンと呼ばれていたのが驚き。14年の間にそこまで親しくなっていたのか。ここでのアスカがとてもエロい。パンツ一枚の上から上着羽織ってるだけとかなにそれ!!
エヴァの呪縛の影響なのか、睡眠も食事も必要なくなっているみたいだったけど……その結果、寝たふりをしようとしているシーンが見事にエッチ。
そんな彼らと暮らす生活はニアサードインパクトの前と同じ平和な日々。みんな優しくて、シンジに対しても温かく接してくれる。ここでのみんなの言葉はとても響いた。
そんな日々を維持していたのは、冒頭、パリで再起動していたアンチLシステム。ヴィレの手によって複製されたのか元々あったものを起動したのかはわからないけれど。
アンチLシステムが稼働している間だけの、いつ終わりが来てもおかしくない束の間の平穏。それでも人々は懸命に生きていた。
そして、アヤナミレイ(仮称)は、そんな第三村に自分の居場所を見つける。……まああんな形で終わってしまったけど。
みんなからいろいろなことを教わり、量産された綾波レイではない、確固たる一人の存在として自分を見つけていき。終わりが来ることに涙するほどに、ここにいたいと思える場所を見つけられて、彼女は幸せだったんじゃないかと思う。
そして訪れる決戦の時。決戦の地は、すべての始まりの地、南極。セカンドインパクトの爆心地。
ヴィレとネルフの戦艦同士の激突はなかなかに興奮した。あれは男の子ならテンション上がると思う。
しかしネルフ側の火力、すさまじかった。ヴンダーの火力不足感……未完成段階で強奪したのが悪かったか……
そんなヴンダーも新造されたエヴァMark.09に物理的に侵食されて、儀式の一部に取り込まれる。
そこからの展開は壮大すぎて……ヴンダー含む4隻の戦艦と、Mark.09~12を利用して、セカンドインパクトの時に存在していた4体の巨人を再現。その力で、黒き月を新たな槍に変換。
アスカとマリは13号機の再起動を阻止しようとし、左目の封印を解いて使途の力を解放したアスカ。右目の眼帯はやはり使途の力を封印していたらしい。侵食されたときの後遺症か何かかなあ……
しかし失敗。アスカの魂は13号機に取り込まれる。初号機も回収される。なんで初号機、脚とかなかったんだろ。
そのままゲンドウは13号機と共に裏宇宙へ。……いや裏宇宙ってなんやねん。裏宇宙なのをいいことに量子テレポートを繰り返す?何言ってるんだ……
Mark.09を食らい、取り込んだ8号機で裏宇宙に突入するシンジとマリ。
初号機に乗ると宣言したシンジと、サクラやミドリとのやりとりはとてもよかった。生き残った人類の代表って感じ。選ばれたものじゃない、どこにでもいる普通の人である彼女たちにしか言えないことを言っていたと思う。
(2021年3月14日追記)
改めて考えてみるとサクラの感情凄いことになってそうだな、と……基本的にはトウジやケンスケと同じで、助けてもらった、すごい頑張ってくれたんだからもう頑張らなくていい、って思ってる側だけど、でもシンジが突っ走ったことで世界が滅びかけたのも事実だから、怒りや憎しみもあって……ここでまたシンジがエヴァに乗るのを阻止しようとしたの、シンジがまた世界を壊しかねないって思いも当然あっただろうけど、それ以上に自分たちを助けてくれたシンジがこれ以上傷つくくらいならいっそ世界滅んじゃえ、くらい思ってそうで、14年の間にだいぶヤンデレ化した感ありますね……
流れてきたのを読んだんですが、Q冒頭でのシンジへの態度が、サクラだけ他のヴィレメンバーと違うらしいんですよね……第3村からヴィレに戻った時も、アスカが女房か!って突っ込むくらいの行動してますし。……この子、かなり好きかもしれない……
裏宇宙でのシンジとゲンドウのやりとり。予告で見たエヴァ同士の戦いはこのシーンだった。その後は親子の対話に移る。
ここで初めて、ゲンドウの内面を知れた。何を考え、どういう思いでこれまで行動していたのか。何を目指していたのか。
そんなゲンドウも、シンジとの対話で、本当の願いを自覚する。補完計画までして、妻と再び会って、なにがしたかったのか。ただ、看取りたかったのだと。
その一方で、ヴィレの面々も最後の作戦に出る。ヴンダーを利用して、ロンギヌスでもカシウスでもない、新たな槍を作りだす。
見事にやってのけ、ミサトさん以外は退艦。ここでミサトさんが、ミサト艦長から葛城ミサトに戻る。このシーン、テンション上がった。
新たな槍をシンジに届け、爆発するヴンダーと運命を共にするミサト。最後の言葉が母親としてのものなのが泣かせてくる……
その槍を使い、すべてのエヴァを葬ろうとするシンジ。しかしその役割はユイが。
ずっと初号機の中にいて、シンジと共にあったユイがここで出てくるとは!最後の最後まで、シンジを守るとは!母の愛の深さを思い知った。
次々と破壊されるエヴァ。そして解き放たれていく魂たち。ここで旧劇場版のラストシーンすらも拾うとは思わなかった。
あの時と同じような砂浜で再会するシンジとアスカ。エヴァが破壊されたことで呪縛も解けたのか、見事にプラグスーツがパツパツでこれもまたエッチでした。……なんかアスカに抱く感想そんなのばっかだな……
ここら辺までの話を総合するに、アスカも綾波と同じで量産されてた存在だったみたい。だからこそ、自分の居場所がほしかったんだろうなあ
途中オリジナルのアスカが出てくるけど、つまりあれは惣流なアスカだったのか…?
そうやって自分のことを確認していくアスカの中で、自分は一人だっていうのを真っ先に否定するのがケンスケなあたり、アスカにとってそれだけ魅力的な相手だったのだと思う。包容力すごいしな、ケンスケ……
このあたりだったかな、綾波と対話してた時だったと思うけど、TVシリーズのタイトルが次々に映るシーン。その描写とか、シンジたちの台詞からするに、やっぱり旧劇ラストでシンジは世界を作り直してやり直してたっぽい。その果てに新劇場版がある、って解釈でいいのかなあ……
みんなが自分の居場所を見つけて出ていったあと、一人残るシンジ。このシーン絵コンテになる部分があるけど、シンジが消えかけてる表現なのかなあ、とか。色を失ったりとかも。
そこにマリがやってきて、色が戻る。絶対迎えに行く、って約束を守ったことになる。
そしてラストシーン。エヴァのいらない、エヴァの存在しない世界。綾波、カヲルくん、アスカと、居場所を見つけたみんな。おそらくは記憶は残っていない。
そんな世界にシンジとマリは記憶を保ったままいるっぽい。
そして二人は手をとり駆け出して、そこでおしまい。
このラストシーン、解釈が分かれそう。個人的には、まだ結ばれたたわけじゃなくて、ただ、まだ居場所を見つけられてない二人で、手を取り合って生きていくことを示唆してるんじゃないかなあ、と。
そして、このラストシーン、現実の風景にアニメーションのキャラクターを重ねて描写していたけど、これつまりエヴァのいない、いらない世界=我々のいる現実世界で、そこにシンジとマリだけ来てしまった、とかなのかもと思ったり。
ここまで綺麗に説明されてなお、わかってないことはいくつもある。加持さんがニアサー止めるために命を懸けたこととか。エヴァンゲリオンイマジナリーってなにさ、ほんと……
でもその辺残ってるのがエヴァらしい気もします。
総評としては、ここまで待ち望んだ甲斐はあったなあ、と。これまで追ってきていた人、エヴァへの思い入れが強い人ほど、見に行ったほうがいいと思います。
まだ細かいところは今後随時書いていこうと思ってます。追記に、改稿日時でも記載しようかな。
それでは、今回はこの辺で。
3/14 TwitterのTLに鈴原サクラを巡る怪文書が流れ出してきたので、ちょっとサクラ絡みを改めて考えてみた。
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